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「松代大本営」関連用語集

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象山地下壕
ぞうざんちかごう
(イ地区)

象山地下壕の写真-jpeg 15KB
 総延長約6km、最も規模の大きい地下壕。政府官庁の一部、日本放送協会海外局(ラジオ)が入る予定だった。東西方向に20本の穴が掘られ、それと直交する坑道も十本余りある。標準的な坑道の断面は、幅約4m、高さ約3m。敗戦時には八割まで完成しており、部分的に内装もされていたが、現在は岩肌がむきだし。発破(はっぱ)を仕掛けた穴やトロッコの枕木の跡があちこちに残っている。
 現在、公開範囲に設置されている赤い支保工は、1990年以降、見学時の安全確保のために設置されたものだ。
 

舞鶴山地下壕
まいづるやまちかごう
(ロ地区)

舞鶴山・天皇御座所の写真-jpeg 18KB
 現在、気象庁の精密地震観測室(旧称:地震観測所)として使われている。大本営と天皇・皇后御座所(ござしょ)、宮内省が入る予定だった。地下壕の延長は約2.6kmで、地上部には半地下式のコンクリート建物が作られた。現在の地震観測室庁舎内には、天皇の居室に予定されていた和室が残っている。室内には立ち入れないが、建物の外から窓越しに部屋の様子を見られる。また、建物内では、当時の写真などが展示されている。
 

皆神山地下壕
みなかみやまちかごう
(ハ地区)

 当初は、大本営と天皇・皇后の住居として計画されたが、地質が悪いため倉庫に変更された。総延長約1.9kmで、敗戦時にはほぼ完成していた。現在は崩壊が激しく、内部を見ることはできない。
 

 
大本営
だいほんえい

 戦時に設けられる天皇直属の軍の最高統帥機関で、日清戦争時に初めて設置された。1937年からは、戦争時だけでなく「事変」でも置けることになり、以後、敗戦まで存続した。松代大本営の地下壕には、宮城(皇居)、政府の諸官庁の主要部、日本放送協会など、天皇制国家を支える中枢機関がすべて移転する計画だった。
 

コーリャン
高粱

 中国産のモロコシ。朝鮮人労働者の食糧として米が大幅に不足していたとして、麦とともに少量の米に混ぜて食べさせられた。
 

発破
はっぱ

 岩などを火薬で爆破すること。松代の工事では、突貫工事だったこともあり、発破に伴う事故で死傷者が出ている。
 

ズリ

 土木工事で掘り出した土や岩片。象山地下壕から掘り出されたズリは、工事中は、清野側(公開されている恵明寺口と反対側)に積み上げられていたが、戦後、東京の道路工事の敷石などとしてほとんど運び出された(当時のGHQ前の道路など)。舞鶴山から掘り出されたズリは、開善寺経蔵前付近に広く積み上げられた。→直後の空中写真
 

バラック

 仮に建てた小屋。